宮古島について知ってみよう!「宮古島市総合博物館」

宮古島市総合博物館_メイン

皆さんは宮古島ついてどのくらい知っていますか?

私は宮古島に移住して今年で10年目になるんですが、まだまだ宮古島の民俗行事や文化、歴史の事を知りません。なんなら住む年数が長くなればなるほど不思議に感じることも増えてきたくらいです。


今日は宮古島の自然・歴史・民俗・文化が学ぶことが出来る「宮古島市総合博物館」にやってきました!

場所は、自然豊かな周りは畑があるような場所にあるので、行くときはナビを使って行くのがオススメです。

10台程車が停められる駐車場が博物館の横にありましたよ!

宮古島市総合博物館_駐車場
宮古島市総合博物館_駐車場

館内に入り左奥に進むと、入館受付カウンターがあるのでそこでチケットを購入します。

宮古島市総合博物館_入館受付
宮古島市総合博物館_入館受付

入館料は一般300円、大学生・高校生200円、中学生・小学生100円、70歳以上・未就学児・障害者手帳保有者及びその引率者は無料です。


早速館内を周っていきます♪

まず初めに目に留まったのが宮古最古のヒト「ピンザアブ洞人」の骨です。

宮古島市総合博物館_ピンザアブ洞人
宮古島市総合博物館_ピンザアブ洞人

ピンザアブ洞人……宮古島に住んでいると何だか馴染みのある単語がついている名前だったので、名前の意味を調べてみました!ピンザは宮古島の言葉で「ヤギ」、アブは「洞窟」という意味らしいです。宮古島って飲み会の帰りにヤギ汁を飲む人が結構いるのでそれで私は聞き覚えがあったみたいです(笑)

ピンザアブ洞人は、宮古島の上野野原にある洞穴から出土した人骨で、分析によると約2万6000年前の人骨であり、さらに日本国内においても2番目に古い人骨らしいです。2万6000年前の祖先の骨が残っているなんて凄い!と説明を読んでみると、実はピンザアブ洞人、宮古人の主要な祖先ではないそうです。

一体この人達は何処から来たのか?……研究者たちによって明らかになっているのは今のマレーシアなどに住んでいたワジャク人と骨格が同じ&ワジャク人はこの時代にすでに丸木舟で海上を移動する事が出来ると考えられることからマレーシア方面から来た人達と考えられています。

この時代の1番大きな動物「ミヤコノロジカ」のレプリカの展示もありました~。

宮古島市総合博物館_ミヤコノロジカ
宮古島市総合博物館_ミヤコノロジカ

写真では伝わりづらいかもしれませんが、結構大きいんです。成人男性くらいあるくらいの大きさです!こんな大きい動物が出て来たら腰を抜かしてしまいそうですが、当時はミヤコノロジカが最高のご馳走だったのかもしれませんね。

歴史・民俗を学ぶ第一展示室

宮古島市総合博物館_入口
宮古島市総合博物館_第一展示室入口

館内には展示室が2室あり、まず考古・歴史、民俗の展示がある第一展示室に入ると、すぐ独特な仮面を持った人が…。

国指定無形民俗「パーントゥ」

「パーントゥ」とは、異様な形相をしたもの、お化け・鬼・妖怪という感じの意味の宮古方言らしいです。

宮古島市総合博物館_パーントゥ
宮古島市総合博物館_パーントゥ

宮古島の島尻地区では、年3回祈願祭(御神酒で酒宴を行う)があり、3回目の旧暦9月吉日にはお面をつけた来訪神(パーントゥ)が出現し集落から悪魔を追い払い人々に無病息災を得させるという趣旨で行われる祭祀があります。パーントゥは3体おり、パーントゥに扮した者(大体高校生から20代の若者)が全身につる草をまとい、黒くて臭い泥を全身に塗りたくりその姿で集落を徘徊し、体の泥を道行く人や新築の家の壁などに塗り歩くそうです。

この祭祀に行ったことがある人に聞いたことがあるんですが、泥は2・3日体に染みつく程の臭いがあるにも関わらず新築の家を建てた人がパーントゥに「こっちに来て!」と自分から家に招き入れ泥を塗ってもらうほど集落の人たちはみんな信仰していて、自分から泥を塗って欲しいと近づく人も多いと言っていました。こんな怖い仮面の泥だらけの人が居たら怖気づいてしまいそうと思いますが1度は行ってみたい祭祀です。

野原地区でも旧暦12月の最後の丑の日にパーントゥの出現する祭祀があるそうですよ。

宮古島の御嶽分布模型

展示室に入りすぐ左側には、宮古島のどこに御嶽があるのかと、これまでの歴史の流れが紹介されています。

宮古島市総合博物館_御嶽分布模型
宮古島市総合博物館_御嶽分布模型

そもそも「御嶽(うたき)」とは沖縄地方に住んでいない方たちはあまり馴染みがないので良く分からないものかもしれませんね。御嶽というのは、沖縄の人達が祭祀を行ったりそこでお祈りをしたりする神聖な場所なんです。

ほとんどの御嶽が立入禁止なので、興味本位でむやみに訪れるのはオススメ出来ませんが、平良港の近くにある「漲水御嶽(はりみずうたき)」は、一般の方でもお参りする事が出来、格式の高い神様がいる御嶽なので宮古島に来たらまず、漲水御嶽を訪れ宮古島に訪れることが出来た感謝と挨拶をするのもいいかもしれません。

宮古島の民族行事

展示室右側は昔から引き継がれている民俗行事、昔の葬式についての紹介がありました。

文章を読めば読むほど珍しい…というか独特な行事が多いのですが、この行事が今も引き継がれて行われていることにびっくりです。また、こんなに小さい島なのに部落ごとに文化が違うようで部落ごとに行事が行われるんです。

どの行事も部落の厄払い、豊魚・豊年、豊作などを祈願して行われるものばかりで、観光で来ていきなり参加する事は難しいですが、見るだけでも楽しい&珍しい行事ばかりなので日が合った時には見に行くのも楽しいですよ。

宮古島市総合博物館_宮古民俗行事・龕
宮古島市総合博物館_宮古民俗行事・龕

写真に写っている赤色の神輿のような物、皆さん何に使うものか想像つきますか?鮮やかな赤色に花のイラストが描かれているので私はてっきり結婚式で花嫁さんを運ぶもの?と想像したんですが、なんと真逆のお葬式で使われていた物でした。

これは「龕」と呼ばれる物で、昭和初期に葬式の際に棺を入れて墓まで運ぶのに使用されていた物です。昔は死者が出ると村人に知らされ若者たちが村はずれのガンヤーと呼ばれる小屋に龕を取りに行き装具の組み立てや葬儀の準備をしていたそうです。この赤い龕は屋形で軽く士族の龕で、平民のものは松材で造られ重く素材が粗末なものだったとも記載がありました。

今の平等な社会に生まれた私は幸せだなと感じます…。そして昔の集落の人たちと密接に関わり協力して暮らしていた生活も素敵だなと感じます。宮古島の文化、知れば知るほど面白いです。

先史~歴史時代にかけての文化の変遷・発掘された遺跡

宮古島市総合博物館_展示
宮古島市総合博物館_展示

宮古島のこれまでの歴史・出来事がわかりやすく紹介されていて、この展示を見るだけで宮古島の事が知れて面白いです。戦争に、大きな地震や台風、津波の自然災害、疫病の流行と大変な時代を生き抜いてきた昔の人達はほんとに凄いです。

展示の中で私が1番衝撃を受けたのが、「人頭税」です。

人頭税制下の宮古

宮古島市総合博物館_人頭税石制度について
宮古島市総合博物館_人頭税石制度について

人頭税とは、約260年に渡り島民を苦しめた制度で、納税能力に関係なく全ての島民1人に対して一律に同額を課する税金です。

平良港から荷川取方面に行く途中にポツンと小さな石が立っているのですが、それが人頭税石で高さは1.43m、この石の高さを超える背丈になると税が課せられるという制度です。

実際見に行ってきましたが、想像していたよりも小さい石で、昔の平均身長は今よりも低いのは分かりますが、それでも低すぎる高さだと感じました。こんな過酷な時代だったから宮古島の人って身長が高い人ってあんまりいないのかなぁ?(私の勝手な想像です)等色んな事に興味が出てきます。

宮古島の漁業

宮古島市総合博物館_宮古水業
宮古島市総合博物館_宮古水業

展示室奥にはリアルな人がサバニ(舟)に乗っています。この2人の顔、身近にいる宮古島の人にそっくりです(笑)

宮古島の漁業は、干潮時に簡単な漁具を用いて魚介類を取ったり、遠浅の海に石で築いた魚垣の漁、採貝や突漁、数人で引く網漁だったが、舟や漁具が発達してくると漁猟法も変わり漁場の範囲も広がったそうです。明治後期に始められたカツオ一本釣り漁業でも大きく変わりカツオ節は特産品となり島の経済をうるおしてきました。

展示の人が乗っているサバニは、昔は1本の木をくり貫き造られていたみたいですが、今はほとんどが杉板を接ぎ合わせて造られるそうです。こんな小さい舟で漁に行くなんて、自分たちで舟を作って漁をしていたなんて、凄いですよね。

昔の住居「カヤヤー」

これは宮古島の昔の住居「カヤヤー」です。住居の名前を見た瞬間、「なるほどカヤで造られた家ね」って理解しちゃいました私。宮古島の若い人って方言分からない・喋れない人も多いんですが「家」の事は方言を使い「ヤー」って言うんです。その名の通り屋根をカヤで葺き柱に貫を通して礎石の上に建てられたお家でした。

写真では分かりづらいですが家の出入り口の壁には魔除けのためスイジガイがぶら下がっています。この貝、旦那の実家の玄関にある貝と同じなので今でもその習慣が残っているんですよね~。

宮古島市総合博物館_
宮古島市総合博物館_

中を覗いてみると…

宮古島市総合博物館_
宮古島市総合博物館_

またまたリアルな人がいました。これまた知り合いにいそうな宮古顔の女性です(笑)

結構立派なお家に住んでいたんだ!と思ったら、このカヤヤーは明治~昭和初期頃の宮古のある程度裕福な農家を想定し復元されたものでした。

ホラガイを利用した湯沸かし器や、アダンの葉で作られた草履、調味料を保存する容器、すべてが手作りで今の便利な生活を考えると人間の進化ってすごいなとつくづく実感します。

自然・文化を学ぶ第二展示室

宮古島市総合博物館には2つ展示室があり、お次は自然史・美術工芸を学ぶことが出来る第2展示室にやってきました。

宮古島市総合博物館_自然史・美術工芸入口
宮古島市総合博物館_自然史・美術工芸入口

中に入ると早速気になる展示がありました!

宮古島に襲来した台風

夏~秋になると毎年やって来る台風についてです。

私は宮古島に移住して、気圧や風速で大体の台風の大きさが分かるようになりましたよ!台風が本土と比べるとほんっとよく来るので自然と詳しくなっちゃうんですよね(笑)これは移住者あるあるじゃないでしょうか。

記事を読んでみると、全国で歴代2位の記録になった最低気圧の台風の事や、今でも宮古島の人達がよく話す平成15年の「台風14号マエミー」についての記事がありました。

宮古島市総合博物館_台風について
宮古島市総合博物館_台風について

台風14号は、約24時間暴風域に入り最大瞬間風速は74.1m/s、被害総額は15億円余りの大きい台風だったそうです。当時の映像を真ん中のモニターで見ることが出来たので、当時のニュース映像を見てみましたが、電柱が倒れまくり(430本倒壊)車も横転し、実際にあった事が信じられない、まるで映画の世界のような風景が移されていて、自然災害の恐さを改めて感じました。

地下水・地下ダム・地下水盆

第二展示室に入りすぐ右側には宮古島の地下水・地下ダム・地下水盆について学べるコーナーがありました。

宮古島市総合博物館_宮古島の地下水盆
宮古島市総合博物館_宮古島の地下水盆

宮古島の地質は大きく分けて琉球石灰岩と島尻泥岩の2つの地層からなっており、琉球石灰岩は地表から50~60mの厚さで全島に分布しており、すきまや空洞が多く透水性が大きい地層で、その下の島尻泥岩は水をほとんど通さず不透水性基盤となっています。それぞれの特性を利用し地下水盆に水を貯えようというのが宮古島の地下ダムだそうです。

宮古島の地層について断面図の展示もあり勉強になりました~。

宮古島のサンゴ礁・動物たち

宮古島市総合博物館_サンゴ礁の動物たち
宮古島市総合博物館_サンゴ礁の動物たち

宮古島のエビや、ヤシガニ、カメ、サンゴ礁の周りの貝の展示がありました。

沖縄の海を代表する生物「サンゴ」にはサンゴを食べる魚やサンゴに隠れる小さなエビやカニなど色んな動物が集まってくるそうです。

数年前は上野地区の夜道をドライブしているとヤシガニが大量発生している道路があったんですが年々、開発などでいなくなってしまい、今では夜のドライブでヤシガニが現れることって無くなったなぁと展示を見ていて思いました。ここ数年の開発や発展で便利になった宮古島ですが、今ある綺麗な海や自然はこれからもそのままであってほしいですね。

宮古諸島の植物

宮古諸島は照葉樹林帯に属していますが、他県とは違い亜熱帯を特徴づけるアダン、ガジュマル等が島の各地で見ることが出来ます。

宮古島市総合博物館_宮古島の植物
宮古島市総合博物館_宮古島の植物

植物以外にも、鳥類や昆虫についての展示も近くにあり実物を見ながら学ぶことが出来ます。普段何気なく目にしている植物や昆虫の名前を知るだけでも楽しかったです。

宮古の迷鳥

何かに見られている?!と視線を感じ見てみると写真右のハイイロペリカンでした(笑)

このハイイロペリカンは剝製で2000年に伊良部島で保護され、沖縄子供の国に送られたが残念ながら衰弱死してしまったものらしいです。本物かと思う程のリアルさと目力で私が子供だったら泣いてますね。

宮古島市総合博物館_宮古の迷鳥
宮古島市総合博物館_宮古の迷鳥

写真左のオオハクチョウは、2009年に池間島で衰弱死しているところを博物館に持ち込みがあり剥製になり展示されているそうです。どちらの迷鳥も2000年代に宮古島に居たなんて、結構最近でビックリです。


第二展示室は他にも宮古上布や、市指定文化財の旧家所蔵品を中心に宮古島の人々が創作・使用・鑑賞してきた美術工芸品の展示がありましたよ。立派な機織り機や工芸品が並んでいる場所は写真撮影禁止だったので、是非訪れた際に見てみて下さいね。

県天然記念物の「宮古馬」

第2展示室を出てすぐいたのがこのリアルすぎる宮古馬(剥製)です。近くで見れば見るほどリアルで動き出しそうでちょっと怖かったです。

宮古島市総合博物館_宮古馬
宮古島市総合博物館_宮古馬

宮古馬は高さ120㎝くらいの小型の馬で頭が大きい割に胴体の後部は貧弱ですが足は強く太くて堅い蹄を持っています。性質はおだやかで病気にも強く粗食に耐える特徴がありますが、近年の農耕の効率化に伴う大型馬への改良や農耕の機械化や運搬手段の合理化などの中で急速に減少している為宮古馬保存会が設置されるなど増頭策がはかられているそうです。

宮古島にはこれからも守っていかないといけない自然や植物、動物が沢山あるんですね。今日学ぶことが出来なかったら一生知らないままでした…。

宮古島の伝統文化・郷土芸能シアター

展示物を一通り見終えて帰ろうとすると面白そうなシアターがありました」。

宮古島市総合博物館_宮古島の伝統文化・郷土芸能シアター
宮古島市総合博物館_宮古島の伝統文化・郷土芸能シアター

今でも残っている地下壕の中の映像や、伝統芸能の映像、文書だけでは分からなかった実際の映像を見て、学べるシアター、面白かったです。面白くて20分くらい見ちゃいました^^

僕が生まれた~この島の空を僕はどれくらい知ってるんだろう~、輝く星も流れる雲も名前を聞かれてもわからない♪

私は、今回初めて宮古島市総合博物館に来てみたんですが、館内を周る間、BEGINさんのこの歌が私の頭の中でリピートされていました。

移住して10年目ですが、全く宮古島の事について知らなかったので、もっと早く知れたらまた違う見方もできたと感じることも多く、これからもっと宮古島について知りたいなと思いました!

宮古島の綺麗な海、豊かな自然を見るだけでは分からない壮絶な過去の時代も宮古島に来たなら学ぶのもオススメです。是非訪れてみて下さい。雨の日にする事が無い方にもオススメですよ♪

「宮古島市総合博物館

住所:沖縄県宮古島市平良字東仲宗根添1166-287

電話番号:0980-73-0567

開館時間:9:00~16:30(最終入館16:00)

入館料:一般300円、高校生・大学生200円、小学生・中学生100円

    未就学児・70歳以上・障害手帳保有者及び付添の方1名無料

    ※小中高生は土日祝及び春休み・夏休み・冬休み期間中は入館無料

休館日:毎週月曜日・祝祭日

    ※月曜日が祝祭日にあたる場合は火曜日も休館

    6月23日(沖縄慰霊の日)・12月29日~1月3日(年末年始)